マキャベリ

準備使用カード:2組 104枚(ジョーカーをのぞく)

カードの順列:

大きい順に、K,Q,J,10,9,8,7,6,5,4,3,2,A,K,Q...

(Kと Aは つながっています)

ゲームの勝敗

決まった組み合わせになるようカードを出し、誰よりも早く手札を無くした人が勝ちです。

配り方

親(ディーラー)は左隣の人から 1人 1枚ずつ、順番に 1人 13枚になるようカードを配ります。残った山札はひとつの山にして裏向きのまま置きます。

そのあと、山札の上のカードを 4枚、表にして、並べます。この最初にめくられた 4枚のカードをサポートカードと呼びます。

ゲーム開始

最初は親の左隣の人から始めます。順番は、時計回りに進みます。

自分の順番からきたら、手札から場にカードを出すか、山札からカードを 1枚補充します。カードを出すのも、カードを補充するのもそれぞれ次のルールに従わなければなりません。

メルド

自分の手札からカードを出すときは、必ず3枚以上のカードを、次のどちらかの組み合わせで出します。

  • シークェンス:同じマークで 3枚以上の連続したカードの組み合わせ。Kと Aはつなげて出すことができます
  • グループ:違うマークで 3枚、または 4枚の同じ数字・英字カードの組み合わせ

次の例を参考にしてください。

これらの組み合わせをメルドと呼びます。自分の番が終わるとき、テーブルに置かれたカードは(サポートカードをのぞき)すべてメルドの形になっていなければなりません。

上の例は、自分の手札から3枚のカードをシークェンスのメルドで出した様子です。

また、サポートカードも自分の手札と同じように使うことができます。

上の例は、自分の手札から2枚、サポートカードから1枚のカードを、シークェンスのメルドで出した様子です。

自分の番には、何枚のカードを、どのような順番で出してもかまいません。

上の例は、1組のメルドを出したあと、さらに続けてサポートカードを使い、シークェンスのメルドを出した様子です。

レイオフ

すでに出されているメルドに、自分の手札からカードを付け足す方法もあります。この方法であれば、手札から 1枚ずつ出すことができます。

上の例では、既に出されていた 9, 10, Jのクラブからなるメルドに、手札から 8のクラブを付け足しました。この方法を、レイオフと呼びます。

アレンジ

レイオフするために、すでに出されているメルドの組み合わせを変更することができます。もちろん、自分の番が終わるときには、必ずなんらかのメルドとして成立していなければなりません。

上の例で、Kのクラブを出す場合のアレンジです。

上の例のように、アレンジすることで、手札から Kのクラブをレイオフすることができました。

上の例では、レイオフし終えたあとのカードが、すべてメルドになっています。他にカードを出せないか、または出したく無ければこのまま自分の順番を終えても問題ありません。

この、レイオフのためにメルドの構成を変えることを、アレンジと呼びます。アレンジの途中、メルドの形で終えられないことが分かった場合、アレンジする前の状態に戻します。戻せなかった場合は、メルドにできなかったカードをサポートカードとして配置します。

このように、カードを出す方法は 2通りあります。

  • 手札からメルドそのものを出す方法
  • (必要ならアレンジして)メルドにレイオフする方法

自分の番にカードを出す場合は、何回でも、どのような順番におこなってもかまいません。手札を出せないか、出したく無くなった時に、自分の番を終えます。

パス

自分の番に、カードを出せないか、またはカードを出したくないときは、山札の上から カードを 1枚とり、手札に入れます。そして、自分の番を終え、次の人の順番になります。

カードを補充できるのは、カードを1枚も出さない時だけです。サポートカードを使ってレイオフあるいはメルドを作った時は、カードの補充はできません

また、山札が無くなっている場合は、補充することはできません。パスであることを宣言して、次の人の順番になります。

ゲーム終了

次のいずれかの場合、ゲームが終了します。

  • 誰かが手札を出し切って、手札が 0枚になった時に即座に終了
  • 山札が無くなってから、全員がパスした時に終了

手札を 0枚で終えた人がゲームに勝ちます。全員がパスして終了した場合は、勝者なしで終わります。

上の例では、最後に手札から 9のハートを出した人が勝ちです。

こんな遊び方もあります

このマキャベリというゲームは、末尾の参考文献で挙げたいずれのルールでも細かな点が異なっており、以下にその違いを列挙します。お好みに合わせてルールをご調整ください。また、ゲーム前に共通認識をとるようにしてください。

    • ジョーカーをワイルドカードとして使う遊び方もあります。
      • ジョーカーはどのカードの代わりにも使えます
      • ジョーカーは 2枚入れる遊び方と 4枚入れる遊び方があります。特に記載は見られませんが、Jokerのみで構成するメルドは禁止した方が良いでしょう
      • ジョーカーを含むメルドをアレンジする場合に、ジョーカーをそのメルドから取り除くためには置き換えできるカードでなければ取り除けないという遊び方もあります。例えば 4,5,Joker,7のクラブのメルドがあった場合、6のクラブがなければ Jokerを取り除くことはできません。3と 8のクラブを持っており、3,4,5のメルドと Joker,7,8のメルドに分けることはできます。このときの Jokerは 6または 9のクラブで取り除くことができます。
      • 手札からジョーカーを出す場合、一緒に手札から 2枚以上の(ジョーカーではない)カードを出さなければならないという遊び方もあります
      • 得点をつけて遊ぶ場合、Jokerが手札に残っている場合は大量失点になる遊び方もあります
    • 最初に配る手札枚数がいろいろあります。5枚、6枚、7枚、12枚、15枚を確認しています
    • サポートカードがない遊び方もあります
    • 親(ディーラー)ではなく、スタートプレイヤーを決める遊び方もあります。手札を配る前に、それぞれカードを1枚ずつひき、大きい位のカードを引いた人がスタートプレイヤーになります。以降はゲーム毎に時計回りでスタートプレイヤーが移ります。
    • 点数(失点)をつけて何回か繰り返し遊ぶ遊び方もあります。失点の最も少ない人が勝ちます
      • ゲーム終了時の、それぞれの手札の枚数が失点になる遊び方もあります
      • ゲーム終了時の、それぞれの手札の内容によって失点が決まる遊び方もあります
        • A:3点、K,Q,J:2点、その他:1点とする遊び方もあります
        • A,2~10:5点、K,Q,J:10点、ジョーカー:25点とする遊び方もあります
    • 点数をつけず、順位のみを決める方法として、ゲーム終了時の手札枚数の少ない順に順位を決める方法もあります
    • 山札が尽きた時にゲーム終了とする遊び方もあります

ご家族の方へ

    • 楽しく遊べる人数は、だいたい3~4人です。
    • トランプを2組使いますが、裏面のデザインが異なる方が良いと思います(後片付けがたいへんですから)
    • 他のゲームに比べ、手札が多くなりやすいゲームです。お子さんにカードスタンドを用意いただく方が良いかもしれません
    • メルドはカードを少しずらしながら重ねて置くことで、多少は場所の占有が少なくなります。ただ、広い範囲を見渡さなければならなかったりとたいへんですので、ソリティア(ペーシェンス)向けのミニサイズのトランプをご用意いただいた方が遊びやすいでしょう
    • このゲームが楽しく遊べるなら、ぜひラミィキューブというタイルゲームを調べてみてください

参考文献

ルール紹介をおこなうにあたり、草場純先生の「夢中になる!トランプの本」の影響を大きくうけています。関係者の方で、問題があるとの判断があればご連絡ください。