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ボックスアート ゲームボード デザイナーはポルトガルのNuno Bizarro SentieiroとPaulo Soledade。発売日的にはこれがデビュー作となる(このコンビにGil d'Oreyを加え、来年MESAboardgamesから「Panamax」を出版予定)。パブリッシャーはWhat's Your Game?。「バスコ・ダ・ガマ」「ヴィニョス」「アスガルド」など、超がつくレベルの重量級ゲームを好んで出すところで(「奇妙な村」のような比較的軽いのも出してはいる)、この「マデイラ」も公称プレイ時間120分の重量級ゲームだ。シンプルだけど。 マデイラ諸島は15世紀にポルトガルが発見した大西洋上の島々。マデイラ・ワインで有名なところだが、発見当初は小麦やサトウキビも栽培されてたらしい。プレイヤーは移り変わる需要に応じて栽培する産物を変えながら、島の町を発展させたり、植民地に入植者を送りこんだり、海外市場と取引したりしてお金と勝利点を稼ぐ。シンプルだね。 ゲームは5ラウンドプレイされ、各ラウンドは5フェイズに分かれてる。まずラウンドの準備フェイズで、人物タイルを島上にある5つの建物にランダムに割り当てる。人物タイルは4枚しかないので、ラウンドごとに決まった建物が空になる。そのあとギルドダイス(数字が1~3の特殊ダイス)を3個ずつ振り、ギルドボードの各段に置く。それとは別に海賊ダイスが3個あるので、それも振って見張り塔に置く。 ギルドボードにダイスを置いたあと。これは4人用ボードで、ダイスの左側はパス列(手番順列)。右側には王国の要請タイルが置かれてる。 ここからプレイヤーは手番順に、そのラウンドに使うダイスセットを選ぶ。ダイスを取ったとき、そのダイスがあったところに自分の手番順ディスクを移動させる。これが次のフェイズの手番順になる。また、ダイスが置かれてる各段は1つのギルドに対応しており(紋章が描かれてる)、使用済みのそのギルドのタイル(後述)を持っている場合、そのすべてを表向けて再利用できるようにする。最後に、プレイヤーはダイスと同じ段にある王国の要請タイルを1枚取る。これは奇数ラウンド終了時の得点計算の元になる。ダイスセットを選ぶという1つの行動で、何と4つのことが同時に決まってしまうのだ。うーんシンプル。 全員がダイスセットを選んだら、次の人物アクションフェイズ。好きな人物上にアクションダイスを1個置き、その下の建物上にアクションマーカーを1枚置く。このアクションマーカーによって、次のフェイズの建物アクションも同時に決まる。ダイスを置くときには、その出目が地域番号未満だった場合、その差分のパンを支払わなきゃならない。自分が選んだギルドダイスの代わりに、見張り塔にある海賊ダイスを取って置くこともできる。このときは建物上にアクションマーカーを置かないので建物アクションは実行できないが、パスする前にダイスを全部使えば、人物アクションを実行できる回数が増える。ただし、見張り塔にある自分の労働者駒を1個回収しなきゃならない。たぶん海賊を撃退したことに対するご褒美として、町のお偉いさんが便宜を図ってくれてるんだろう。 地域はこんな感じに分かれてて、建物と人物も各地域に対応している。森林地域はどこにも属しておらず、あとでここに労働者駒を置いたプレイヤーは木材を得やすくなる。 人物上には他のダイスがすでに置かれていてもダイスを置けるが、合計でプレイ人数分しか置けない。全員がダイスを置ききるか、パスしたら各人物のアクションを実行していく。少しゆるめのケイラス式ワーカープレイスメントと言えるだろう。なお、パスしたときには手番順ディスクをパス列の任意の空きマスに移動させ、そのマスに応じたパスアクションを実行したり、お金を得たりできる。人物アクションと、それに対応する建物アクションはラウンドごとに変わるのに、一度の選択で両方を選ばなきゃならず、パスするタイミングも考えないとならない。うーんシンプル。 人物アクションではマップ上に労働者駒を置いたり、植民地や海外市場に船を送りこんだり、町を発展させてギルドタイル(特殊効果を持ってる)を得たり、その町に労働者駒を送りこんだりする。労働者駒はだいたい無料で置いたり再配置したりできるが、それ以外のアクションにはコスト(木材、砂糖、小麦、ワイン)がかかる。これらは、人物アクションを実行する“代わりに”収穫アクションを実行することによって、自分の労働者駒がある地域から得ることができる。 そのあと建物アクション。各建物にアクションマーカーを置いてるプレイヤーは、まずはコストを支払う。その建物上にあるダイスを全部振り、「10-出目合計」分のお金を支払わなきゃならない。これが支払えないと海賊点チップを得る羽目になり、ゲーム終了時に大失点する可能性があるので要注意。コストを支払ったプレイヤーは、その建物がある地域内の自分の労働者駒数に応じたアクションを実行する。パンを得たり、都市/植民地/見張り塔に労働者駒を移動させたり、ギルドタイルを表向けたりできる。 全建物のアクションを解決したら、見張り塔にある労働者駒数による優勢から得点を得て、植民地の労働者駒から商品を得る。そのあと、維持費として船駒1個ごとに木材1つ、労働者駒1個ごとにパン1つを支払う。支払えないと海賊点ゲット。 最後に、奇数ラウンドには持ってる要請タイルの条件に応じて勝利点を得る。持ってるギルドタイルの種類ごとに5点とか、支払ったお金1金ごとに1点とか、そういったのが5種類あるので、1、3、5ラウンド目終了時に大量得点できそうなタイルを選ぶ(あるいは取ったタイルに応じてアクションを選択する)ことになるだろう。 2、4ラウンド目終了時には、国際情勢の変化に伴って商品需要が変わり、一部の地域で取れる作物が小麦から砂糖になったり、砂糖からワインになったりする。 これを5ラウンド繰り返したあと、最終得点計算を行う。持ってる商品、木材、パン、お金から得点を得る。そして海賊点を比較し、その多寡に応じて得点を失う。海賊点を一番多く持ってるプレイヤーは何と16点を失うので、できるだけ得ないように(得ちゃった場合はゲーム中に処分するように)したい。 ダイス選んで、人物選んでアクション実行して、建物のアクションも実行するだけ。実にシンプルだね! 簡単だね! 伊達に120分ゲーじゃないね! まあそれはともかく。何かを選択するときには、だいたい複数のことを同時に選択することになってる。じゃあもう悩まないわけがないw 人物上におけるダイス数に上限があるから、手番順は早い方がいいに決まってる。コストを支払いたくないから、出目は大きい方がいいに決まってる。要請タイルは達成しやすいものを取りたい。使ったギルドタイルももう一回使いたい。こっちの人物アクションを実行したいけど、あっちの建物アクションも実行したい。どうしてもこのアクションを実行したいけど、自分しか選ばなかったら建物アクションが高くなりすぎて支払えない。植民地に船駒を置くとボーナスがもらえるけど、これも二択……どんだけ悩ませれば気がすむんだよw 海賊点の獲得ルールも面白そうだ。ルールブックにも書かれているが、おそらくゲーム中にこれをまったく得ないようなプレイでは、勝利は難しいだろう。なあに、少々食らったところで他プレイヤーより少なきゃいいんだよw ジレンマしかないシンプルな重量級ゲーム。いつも通り、マゾゲーマー諸兄に自信を持ってお勧めできる一品ですw
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